こんばんは。冬コミ原稿もそろそろ本腰を入れて進め始めました。
今回の話ですが、シナリオとは直接関係ありません。CoCのシナリオを書きながら、ふと思い浮かんだCoCについてのあれこれです。
CoCは 現在、国内だけで見ればかつてない程の人気の時期を迎えているようにみえます。 これは多分、このブログをお読みになっている方々におきましては、ほぼ共通見解だと思われます。
ニコニコ動画で「クトゥルフ神話TRPG」が結構な作品数を誇るタグとなってきたことや、コミックマーケットでのTRPG島の構成などを見ると分かりやすいでしょう。 特に、ニコニコ動画のTRPG系動画をシステム別で分けて見てみると、明らかにCoC動画が人気を持っていることが分かってのではないでしょうか。
このように現在人気のCoCですが、同時に非常に多様な遊び方がなされています。動画等でよく見かける、根底レベルのルール改変や他システムのルールを混ぜてみる等が分かりやすい例だと思われます。
このような状況下では、TRPG及びCoC 未プレイの人がCoCのリプレイ・リプレイ風動画を観たしてもおそらく「オーソドックスな遊び方」を読み取ることができないでしょう。これは、動画によってゲームの作り方・遊び方にかなり大きな違いが生じているためです。
そして、これは筆者の私見ですが、TRPGのようなコミュニケーションゲームの中で基本的な枠組みや指標が分からなくなっているというのはかなり問題があると思います。
というのも、TRPGというゲームの性質を考えた時、KPと PLの遊び方があまりにも噛み合わないセッションが楽しいといえるかということです。実際にセッションがこういう状態に終始してしまった場合、参加者はあまりゲームにのめり込むことができない他、最悪PL同士やKPとの間でトラブルが生じることもあるでしょう。
CoCはルールが非常に大味であることと、それに関連してルールが少ないことから、身体性の広がりを分かりやすく体現しているシステムといえます。そのため、同じ目標へのアプローチも無制限に広がっていきます。筆者は友人と遊ぶ時等に、このことをよく「効果作用が決められていない『スーパースクリブルノーツ』」といったりします(余談ですが、スーパースクリブルノーツは非常に面白いゲームです。特にクトゥルー神話が好きな人は思わずニヤリとしてしまうようなギミックもあったり)。
「咬み合わない」ことによって発生するトラブルについては、CoCリプレイの「るるいえ」シリーズでお馴染みの内山靖ニ郎氏も、先日発売したシリーズ新作の「るるいえとらべらーず」あとがきにて言及しています。
今回の話ですが、シナリオとは直接関係ありません。CoCのシナリオを書きながら、ふと思い浮かんだCoCについてのあれこれです。
CoCは 現在、国内だけで見ればかつてない程の人気の時期を迎えているようにみえます。 これは多分、このブログをお読みになっている方々におきましては、ほぼ共通見解だと思われます。
ニコニコ動画で「クトゥルフ神話TRPG」が結構な作品数を誇るタグとなってきたことや、コミックマーケットでのTRPG島の構成などを見ると分かりやすいでしょう。 特に、ニコニコ動画のTRPG系動画をシステム別で分けて見てみると、明らかにCoC動画が人気を持っていることが分かってのではないでしょうか。
このように現在人気のCoCですが、同時に非常に多様な遊び方がなされています。動画等でよく見かける、根底レベルのルール改変や他システムのルールを混ぜてみる等が分かりやすい例だと思われます。
このような状況下では、TRPG及びCoC 未プレイの人がCoCのリプレイ・リプレイ風動画を観たしてもおそらく「オーソドックスな遊び方」を読み取ることができないでしょう。これは、動画によってゲームの作り方・遊び方にかなり大きな違いが生じているためです。
そして、これは筆者の私見ですが、TRPGのようなコミュニケーションゲームの中で基本的な枠組みや指標が分からなくなっているというのはかなり問題があると思います。
というのも、TRPGというゲームの性質を考えた時、KPと PLの遊び方があまりにも噛み合わないセッションが楽しいといえるかということです。実際にセッションがこういう状態に終始してしまった場合、参加者はあまりゲームにのめり込むことができない他、最悪PL同士やKPとの間でトラブルが生じることもあるでしょう。
CoCはルールが非常に大味であることと、それに関連してルールが少ないことから、身体性の広がりを分かりやすく体現しているシステムといえます。そのため、同じ目標へのアプローチも無制限に広がっていきます。筆者は友人と遊ぶ時等に、このことをよく「効果作用が決められていない『スーパースクリブルノーツ』」といったりします(余談ですが、スーパースクリブルノーツは非常に面白いゲームです。特にクトゥルー神話が好きな人は思わずニヤリとしてしまうようなギミックもあったり)。
コナミデジタルエンタテインメント
2011-10-13
「咬み合わない」ことによって発生するトラブルについては、CoCリプレイの「るるいえ」シリーズでお馴染みの内山靖ニ郎氏も、先日発売したシリーズ新作の「るるいえとらべらーず」あとがきにて言及しています。
…『クトゥルフ神話TRPG』は海外のTRPGなので、デザイナーからの生の声があまり日本のユーザーまでは届いてきません。
そのせいか、いろいろなプレイスタイルが生まれ、その多様さがまた『クトゥルフ神話TRPG』の魅力ともなっています。もちろんそれはとても素晴らしいことなのですが、時には互いのプレイスタイルの相違によってトラブルを引き起こすこともあるでしょう。
内山靖二郎 (2013). るるいえとらべらーず,255.
この言葉から、内山氏が同様の問題意識をもっていることが分かるでしょう。
更にこの言葉を踏み込んで解釈するのであれば、この多様なプレイスタイルが成立した背景として、CoCの動画サイトでの流行について踏まえているとも読み取ることができます。(もっとも、このあとがきには記されていないため、これはあくまで私個人の解釈に過ぎませんが)。
このように、CoCの流行と、プレイスタイルの多様化・それに伴うセッション上でのトラブルの可能性という部分について触れてきましたが、それではより楽しいセッションをするためにはどうしないといけないのか。それが問題になります。
当然、「動画を観るな」ということを主張するのは妥当ではないでしょう。
そもそも、クトゥルフ自体に「これが正義である」という正しい遊び方というのは存在しません。それを頭ごなしに「こうしなくちゃいけない!」というのは、ただの決め付けでしかありません。正しい遊び方が一つでないことは公式リプレイ本の著者であり内山氏自身もそのことには言及していますし、筆者も同様です。
しかし、その反面で上記のようなトラブルをなるべく減らせるような環境をつくりたいという考えもあるので板挟みではあるのですが…。
内山氏の場合は、るるいえとらべらーずのあとがき中にて「著書を通して、ゲームの遊び方の指標の一つを提示できたら」という考えをもっているようです。
では、自分ならどうするのか?
筆者が考えた答えは「当ブログを通して、CoCの楽しみ方の枠組みを提示していったらいいのではないか」ということに思いあたりました。特に必要だと感じたのは「KPの指標」です。ゲームを始めた初心者の頃のPLはKPとのセッションの経験を通してプレイスタイル等を勉強していくことが多いことから、KPがCoCのフレームワークを得ることができれば、そこから大きな変化が生まれるのではないかと考えたためです。
というわけで、次回の更新では、CoCのKPに求められていることやテクニックについて、筆者なりの考察内容を記事にしたいと思います。
更にこの言葉を踏み込んで解釈するのであれば、この多様なプレイスタイルが成立した背景として、CoCの動画サイトでの流行について踏まえているとも読み取ることができます。(もっとも、このあとがきには記されていないため、これはあくまで私個人の解釈に過ぎませんが)。
このように、CoCの流行と、プレイスタイルの多様化・それに伴うセッション上でのトラブルの可能性という部分について触れてきましたが、それではより楽しいセッションをするためにはどうしないといけないのか。それが問題になります。
当然、「動画を観るな」ということを主張するのは妥当ではないでしょう。
そもそも、クトゥルフ自体に「これが正義である」という正しい遊び方というのは存在しません。それを頭ごなしに「こうしなくちゃいけない!」というのは、ただの決め付けでしかありません。正しい遊び方が一つでないことは公式リプレイ本の著者であり内山氏自身もそのことには言及していますし、筆者も同様です。
しかし、その反面で上記のようなトラブルをなるべく減らせるような環境をつくりたいという考えもあるので板挟みではあるのですが…。
内山氏の場合は、るるいえとらべらーずのあとがき中にて「著書を通して、ゲームの遊び方の指標の一つを提示できたら」という考えをもっているようです。
では、自分ならどうするのか?
筆者が考えた答えは「当ブログを通して、CoCの楽しみ方の枠組みを提示していったらいいのではないか」ということに思いあたりました。特に必要だと感じたのは「KPの指標」です。ゲームを始めた初心者の頃のPLはKPとのセッションの経験を通してプレイスタイル等を勉強していくことが多いことから、KPがCoCのフレームワークを得ることができれば、そこから大きな変化が生まれるのではないかと考えたためです。
というわけで、次回の更新では、CoCのKPに求められていることやテクニックについて、筆者なりの考察内容を記事にしたいと思います。